物語だんだん

だんだん物語となるべし段の談

マンガ

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神社の家系

降霊会が終わってメグミとフミはそれぞれ自室へ戻っていった。洋平が窓から出て行ったのを見届けて、山本先生は一人で応接室の片付けを始めた。 応接室 サキの家 応接室 蝋燭の火を消しても降霊会の余韻が部屋に残っていました。その瘴気は廊下に溢れ出て寄…

降霊会の夜

応接室を出たフミは廊下に立ち尽くした。降霊会をやるだなんてどうかしている。山本先生はどうかしている。この夏は一体どうしちゃったんだ。 寄宿舎の食堂 応接室 降霊会 フミ 山本先生 洋平 寄宿舎の食堂 フミは食事が喉を通らなかった。向かいに腰かけた…

寄宿舎の夏休み

夏休みの寄宿舎はひっそりとしていた。この夏、帰省しなかったのはフミだけだった。広い寄宿舎に生徒はフミひとり、舎監は山本先生だった。 寄宿舎の廊下 山本先生 お見舞い 山本先生 寄宿舎の廊下 山本先生 寄宿舎の廊下 「フミさん、ちょっとよろしいかし…

図書館の洋書

山本先生は図書館の扉を開けて館内を見渡した。下校時間が迫っていたせいか生徒の姿は見当たらなかった。山本先生は迷うことなく奥へと進み、書架から1冊の洋書を取り出した。 洋平の頼みごと 洋書の挿絵 洋平の提案 洋平の頼みごと 「僕が同じ絵を描く。そ…

制服の少女

洋平は御茶ノ水の画材店へ出掛けた。ユカリの絵を描くつもりだった。 路面電車 辻通り 松田洋平 山本先生 美術学校の授業 路面電車 日中の路面電車は混んでいた。停車場で降りようとする人達に押されて、洋平は左手でつり革につかまった。何か視線を感じて振…

院長室の面会

火災のあと美術学校では校舎の再建委員会が発足した。山本先生は委員長に任命された。 佐藤院長 山本先生 松田洋平 山本先生 院長室 松田洋平 佐藤院長 再建委員長が挨拶に来るというので佐藤院長は院長室で待った。 秘書の連絡とともに入室してきたのは女性…

外科医の帰国

サトウはベルリン大学で博士論文を提出しドイツの医学博士となった。その後も欧州の大学で研究を続けた後に帰国した。 帰国 往診 病床の夫人 病床の少女 帰国 サトウは医学に没頭した。全身全霊を捧げて医療にのめり込んでいった。診療、手術、講義、朝から…

美術学校の裏門

美術学校の火事の知らせを受けて、天祥堂医院の院長はすぐに救護斑と学生を火災現場へ向かわせた。 院長室 裏門 帰院 エマージェンシー 院長室 「大きな被害がなければいいが」 院長はしばらく室内を行きつ戻りつした。そして意を決したように副院長を呼んだ…

シスターの訪問

洋平は何も考えたくなかった。何もしたくなかった。ユカリの顔、燃える校舎、校長室、そんなものが繰り返し洋平を襲っていた。 山本先生の訪問 学校への帰り道 山本先生の再訪 山本先生の訪問 「洋平ぼっちゃま、山本先生がお見えです」 「会いたくない。帰…

離れに住む弟子

ユカリがいなくなって1週間が経とうとしていた。何の手掛かりもなかった。洋平は憔悴していった。 カヤさん 離れ 美術学校 松田家 美術学校 カヤさん 「洋平ぼっちゃま、田村は遠出をしているのですか」 カヤさんが心配そうな顔で近付いてきた。 「食卓に昨…

行方不明の妹

洋平はお手伝いのカヤさんからユカリの不在を知らされた。ユカリを心配するとともに家のことに無関心だった自分を悔いた。 安岡教授 駐在所 美術学校 田村 松田画伯の弟子 安岡教授 ユカリが帰宅しなかった翌朝、洋平は美術学校へ赴いた。 安岡教授への面会…

校門で待つ男

安岡教授の絵のモデルとなったユカリは、その日も美術学校の教授室でモデルの仕事をした。 ユカリ 松田画伯の息女 田村 松田画伯の弟子 松田家 ユカリ 松田画伯の息女 夕刻になり私は安岡教授の部屋を出ました。 作品の完成が近いせいか安岡教授はとても機嫌…

美術学校のモデル

扉がノックされ、一人の若者が入ってきた。松田画伯の息子の洋平だった。 洋平 松田画伯の息子 山本先生 美術学校の教員 美術学校の生徒たち 校長室 洋平 松田画伯の息子 「山本先生、ご無沙汰しております」 「松田さん、久しぶりね」 「先生、昨日、妹は帰…

城を出たサトウ

サトウは馬を走らせた。夜の帳が下りて闇は深まっていた。細い三日月の光だけが頼りの険しい山道をペガサスとともに駆け降りた。足元が暗く、何度も藪に突っ込み、大木にぶつかりそうになった。興奮するペガサスに声を掛けて落ち着かせた。「ペガサス、おま…

癒しのハンス

鈍痛のなかサトウは目を覚ました。頭が重く胃がむかむかした。身体を動かしてみると左手と右足が鎖で繋がれていた。サトウは頭中の霧をかき分けるようにして記憶を辿った。興奮したトーラに注射を打たれたのだ。睡眠剤かあるいは麻薬の類かもしれない。一晩…

嘆きのハンス

「鍵は開かなかった」ハンスはベッドにうつぶせになり泣いていました。「鍵も縄もこんなに上手なのに、トーラは僕のこと、マイスターじゃないって言うんだ」ハンスが何故マイスターになれないのか、私は理解しました。私がいる間、この世界に存在している間…

黄金の鍵

ハンスは燭台を手に暗い廊下を進んだ。奥の壁に掛けられた絵の前で立ち止るとうつむいた。これまでこの絵をちゃんと見たことがなかった。ハンスは意を決して顔を上げた。「ああっ」描かれている女性はハンスの祖母だった。祖母はハンスが小さい頃に亡くなっ…

秘密の部屋

「隠し部屋だ」 サトウは手にしていたランタンを部屋の中にかざした。暗闇に診察台らしきベッドがいくつか浮かび上がった。ほかに何もない空間にポツンポツンと置かれた診察台が不気味だった。「秘薬は、きっとここにあるんだわ。この秘密の部屋のどこかに隠…

ハンスの帰城

トーラは執事に馬を手配させた。だが途中の村にはすぐに城へ向かえる馬はいなかった。「サトウ、まだ帰れそうにない。馬で行くのが一番早いのだけど、今、使えるのは私の愛馬ノアだけ。二人乗りじゃこの山を下るのは難しい」 診療所 トーラの弟 ハンスの仕事…

退院の日

サキの病室の窓から百日紅が見えた。赤い花。この一年いろいろなことがあった。三軒坂校舎の火災。逃げ遅れて救助されたこと。菊坂の新しい校舎。そして骨折、入院。幸い2週間ほどで退院できる見込みで9月にはまた美術学校へ通えそうだ。 病室 退院の前日 退…

美術学校の盆休み

盆が近くなり、サキは本所の実家へ帰省することにした。実家から学校までさほど遠くはなかったが、ほとんどの生徒は寄宿舎に入るのでサキも寄宿舎へ入舎していた。 盆休み 帰省 居残り 寄宿舎廊下 実家 寄宿舎 天祥堂医院 寄宿舎廊下 降霊会 盆休み 「今年は…

御茶ノ水天神のお札

御茶ノ水天神への石段を登りながら、サキは配色を考えていた。途中まで構図を考えた水彩画に今日こそ色を載せようと思った。先週、赤い絵の具を溶いたところでためらってしまった。あの火事の炎を思い出してしまうのだった。 御茶ノ水天神 新しい校舎 校庭 …

松田画伯の子どもたち

朝稽古の仕上げに竹を切った。太刀の切れ味はまあまあだった。洋平は落ちた竹を片付けて庭を軽く掃いた。放っておいてもお手伝いのカヤさんがきれいに片付けてくれるのだが、師匠の深谷家元がいつも自分で道場の雑巾掛けまでしているので、洋平は稽古の後始…

校長室の絵

美術学校 放課後 火事 美術学校 フミは校長室のドアをノックした。 「校長先生、お届け物です」 返事がないのでドアを開けて中へ入った。校長先生は不在のことが多い。ほかの施設と兼任してこの学校の校長を務めているからだ。ここは女性の自立を目指して女…

佐藤先生の往診

松田画伯が事故により急死した。洋平とユカリは孤児となった。 松田画伯の家 佐藤先生 松田画伯の家 「洋平君、この度は本当にご愁傷さまです」 玄関で帽子を取った佐藤先生は高い背を折り曲げながら挨拶した。 「佐藤先生、ご無沙汰しています」 「葬儀のと…

腕に傷のある男

タイトル:異国の森の診療所舞台:美術学校登場人物:サキ メグミ フミ 山本先生 異国の森の診療所 美術学校 登場人物 フミ フミは次の停留場で降りるため乗降口の近くへ移動した。 「すみません」 前方にいた男性と軽くぶつかってしまい謝ると男性も「失礼…

地下室の鍵

トーラはサトウを連れて実家へ戻ったが、父から結婚を反対された。トーラは代々続く診療所の跡取りだった。サトウと結婚して家を出ることは許してもらえなかった。 ハンスとサトウ トーラとハンス サトウとトーラ ハンスとサトウ サトウはハンスを見直した。…