物語だんだん

だんだん物語となるべし段の談

2022-06-10から1日間の記事一覧

城を出たサトウ

サトウは馬を走らせた。夜の帳が下りて闇は深まっていた。細い三日月の光だけが頼りの険しい山道をペガサスとともに駆け降りた。足元が暗く、何度も藪に突っ込み、大木にぶつかりそうになった。興奮するペガサスに声を掛けて落ち着かせた。「ペガサス、おま…