物語だんだん

だんだん物語となるべし段の談

ハンス

城を出たサトウ

サトウは馬を走らせた。夜の帳が下りて闇は深まっていた。細い三日月の光だけが頼りの険しい山道をペガサスとともに駆け降りた。足元が暗く、何度も藪に突っ込み、大木にぶつかりそうになった。興奮するペガサスに声を掛けて落ち着かせた。「ペガサス、おま…

地下室の鍵

トーラはサトウを連れて実家へ戻ったが、父から結婚を反対された。トーラは代々続く診療所の跡取りだった。サトウと結婚して家を出ることは許してもらえなかった。 ハンスとサトウ トーラとハンス サトウとトーラ ハンスとサトウ サトウはハンスを見直した。…